十八番は最も得意な技という意味で、どんな業界でも活躍している人は、必ず何か鋭く特化しているものを持っています。それは、長い時間、力をそこに何度も注ぎ込んで身体に染み込ませた結果です。
『全体的に良い』という、いわゆる優等生くんは、それだけ力を分散してしまっているのでまんべんなくという意味は良いかもしれませんが、鋭さは欠けてしまいます。
FXのテクニカル分析では、十八番は特に大事で、それが相場で戦う土台となります。
十八番は守破離(しゅはり)によって作り出される
修行の順序を表す言葉で『守破離』という言葉があり、トレードもまさに守破離の順番で行うことが大事です。
守(しゅ)とは
『師匠の教えを忠実に守り、道を外れることなく繰り返し精進していく様』
トレードに勝てている人から教わったり、技を勉強して真似したり、その人と同じ道を歩みます。
破(は)とは
『守で学び身に付いた基本から、外から空気を取り入れ、基本を破り発展させていく様』
トレードに勝てている人の技に、自分や他人からの技を加え新たに発展させた技を生み出します。
離(り)とは
『破から離れて、自分独自、オリジナルなものを生み出していく様』
守破の経験で相場観が養われます。それに頼らずとも、相場で戦える技を自分で新たに独創し生み出します。
トレード手法の十八番
相場の十八番は、次の●でなければなりません
●大きく勝ち、小さく負けることの判断ができる方法
●簡単な相場で機能をより発揮することができる方法
つまり自分にとって判断しやすいというモノになります。
そして十八番を作り出すのは、自分の足で歩くという地道な作業が必要です。何度も練習して身体に染み込ませるのです。
トレードの世界は多くの正解があります、その中で自分だけの正解を作り出して行きましょう。
こんな十八番は今すぐにやめよう
見てくれはなんの意味もない
チャート画面に、たくさんのインジケーターなどのテクニカルを表示しているトレーダーを見かけます。
見た目はカッコいいかもしれませんが、ゴチャゴチャして分かりづらいものは判断が遅れてしまいます。
今すぐ止めた方が賢明です。
優れたモノを使ってもダメなものはダメ
優れたテクニカル分析を使えばみんな勝てるというものではありません。
なぜならテクニカル分析も相性があるからです。
ゴルフで言うクラブ、テニスで言うラケットのようなものです。
いくら高級なモノでも、自分に合わないモノは、宝の持ち腐れです、いくら練習したところで、たいして上達はしません。
どうせ練習するなら、自分に合うモノで練習したほうが圧倒的に伸びます。
技の練習と検証
検証ソフト
検証ソフトは実際にお金を掛けるわけではないので安心して、自分の技を検証しトレーディングのスキルを身につけ、上達することができます。
私はForex Tester(フォレックステスター)を使っていました。
過去のチャートにエントリーすることができるので、この技はどれくらいの勝率を持っているのか、利益額、損失額はどれくらい出るのかが分かります。
検証ソフトのメリットとしては、チャートの動きを早送りすることができるので、長いチャート期間を短時間、ノーリスクでシミュレーションができます。また実際の時間に合わせて動かすこともできるので、スキャルピングなどより実践に近い訓練を行えることができます。
デメリットとして、安心できる反面、心理面が無視されていることです。実践により近いと言っても本番でないので心理面では全く違う状態です。損切りラインに来ても損したくない心理から損切りしなかったり、利食いラインに来る前に安心したいという心理から早めに利益を確定したり、いわゆる心理的負担や心理コストが発生することは避けられません。
デモトレード
検証ソフトがなくても、デモでも十分検証は可能です。
ただリアルタイムなので、検証ソフトのように短時間で長期間の検証はできません。
また実際の資金は不要なので、資金管理は甘くなりがちです。
少額トレード
検証ソフトやデモトレードで検証が良い結果となったら次は、実践で行ってみましょう。
ただしストレスが全く掛からないくらいの少額からトレードして下さい。
それが上手くいくようになってから資金管理をしながらロッドを上げていきましょう。
まとめ
相場の十八番も守破離によって生み出されます、しかしインジケーター等で着飾った見てくれ重視や優れていると言われているテクニカル分析でも自分に合わないものは十八番ではありません。検証ソフト、デモトレード、少額トレードなど地道な作業が本当の十八番を生み出すのです。