「いくらテクニカル手法を勉強してもなかなかトレード成績に現れてこない」という悩みを持つ人は多いのではないでしょうか。
今回紹介する、デイトレード|マーケットで勝ち続けるための発想術(オリバー・ベレス、グレッグカプラ 著)は、デイトレーダーとして相場で成功するための心構えを盛り込んだ一冊です。
これはトレードの手法の本ではなくメンタルに関する本で、勝つ続けているトレーダーはどんな思考なのかが書かれている内容です。
私自身が特にポイントだと感じたところをピックアップして紹介します。
熟練したトレーダーはわずかな道具しか必要としない
MACD、ストキャスティクス、一目均衡表など指標を組み合わせると無数の手法が存在します。
その中で成功しているトレーダーは、2つ3つの手法のみを使ってトレードします。
たくさんの手法があると、たくさんの根拠が生じ正しいことができなくなってしまいます。
また、限られたものを何度も反復することで、それが研磨され、機能しなくなったとしても分かりやすく原因を突き止めやすくなります。
お金が全てではない
正しいトレードで利益が出ていても急にマーケットの環境が変わってしまって損失になってしまう場合があります。
つまり正しいトレードをしていても、必ず利益に繋がる訳ではありません。
逆に間違ったトレードした場合、必ず損失が出るとも限りません。
お金が増えている、減っているという理由で、そのトレードの良し悪しを判断してはいけないということです。
最低でも10回程度回数をこなして結果を見てみましょう。
取引で成功するためには人間性を捨てなければならない
心理学によれば人間は苦しいことは避け、楽な方に流れていく傾向にあります。
一般的に間違った行動が超人間への革新を遂げることができるのです。
何もしないことがベストな選択である場合
何もしなければ得るものも、失うものもありません。
しかし大半のトレーダーは常にトレードしなければならないと思っています。
休むも相場という格言があるように、何もしないことは資金を失わない強力な武器になることを認識する必要があるのです。
株式ではなく人を取引する
チャートは上下運動をしますが、機械的に動いている訳ではなく、人が作り出しています。
そこには人の欲望や恐怖が入り混じってチャートに映し出され、たまに理不尽な動きもします。
激しい動きに多くのトレーダーが市場から退場し、新しい参加者が現れてきます。
それがトレーディングの世界であり成功しているトレーダーはそうなる流れを知っているのです。
少額の損失ー熟練したトレーダーの証
初心者トレーダーは、大きく勝つことがありますが、それ以上に負けてしまいます。
勝ち続けるトレーダーは、負けることは当たり前だと思っていて、それをコントロールしています。それだけに注力しています。
そうすれば自ずと利益が残ることを知っているのです。
成長は時間の経過によって花開く
勝ち続けるトレーダーを咲いた花として例えるなら、負け続けているトレーダーはつぼみです。
長いつぼみの期間は苦痛を伴うため、多くのトレーダーは成長に気づかずトレードを辞めてしまいます。
花が咲くまでは、ほとんど勝つことはなく、ゆっくりと成長しながらでも負け続けているのが当たり前なのです。
大多数が恐れをなして踏み込まないところにチャンスが潜んでる
ポジションをとるポイントが考えずらいところにこそ値幅が動くものです。
「急騰しているからまだまだ上がるだろう」と思わせる値動きをした後に下落、逆に「急騰してそろそろ下落するだろう」と思わせる値動きをした後に上昇したりします。
富は人が歩いたことのない道に隠されているということです。
最後に
トレードだけでなく、人生のヒントになる部分が多く書かれています。
・勘に頼って売買してしまう人
・人格形成したい人