弓と禅 表紙

【要約&書評】弓と禅|(オイゲン・ヘイゲル 著)

『弓と禅』は何か極めることに共通する流れを記した書物です。
それは投資でも言えることで『投資の極意書』に置き換えても差し支えない内容が書かれています。
そして実はこの本、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズが愛読したもので、ここ最近、日本でも再ブレイクしているのです。
スティーブ・ジョブズが夢中になった『弓と禅』、オイゲン・ヘルゲルが弓道の師範:阿波研造から弓道を学んび、その中で禅とは何か、今を集中する事の大切さを教えてくれる内容です。
師範と門下生(baku)の会話形式でお伝えしていきます。

阿波研造の教え①

師範

「素早くただ息を吸い、お腹が適度に膨らんだら、しばらくの間息を止めて、ゆっくりと吐くことだけに集中して下さい」

門下生baku
今晩のおかずなど余計なことを考えてしまいますが・・・
師範
「他のことは成すべきことがないように」
何かをする時は色々と考えずに、それに集中する。

 

阿波研造の教え②

師範

「弓を射ることに、筋肉を強めるためではないことに注意していください」

「弦を引くのに全身の力を働かしてはなりません」

「ただ両手にだけ仕事をさせるようにして腕と肩の筋肉は、力を抜いたままで、まるで何も関わりのないかのように見ていることを学ばなければなりません」

門下生baku
いろんな部位を意識してしまい、出来ているかよく分かりません・・・
師範
「弓を射る時はまるで腕を肩が勝手に弓を引くように射るということです」
「これができて初めて引き絞っていることが精神的になるための条件を一つ満たすこととなるのです」

 

一連の動作は、あれこれ考えずに無意識で出来るようする。

阿波研造の教え③

師範

「弓を引き離すときは意識してはいけません」

例えば「熟したような果実の皮が弾けるように手を開いて下さい」

例えば「雪が降り積もった笹の葉っぱから雪が落ちるように放って下さい」

例えば「弓の上は天を突きさし、下は台地を突き刺して、その真ん中にある弦を引いて下さい、あなたではなく、天と地が弓を引いているのです」

門下生baku
では一体、誰がその弓を弾くのですか?
師範
「それが射るのです」
門下生baku
それとはなんなのですか?
師範

それが分かった時は、あなたは私を必要としません」

「そして私があなた自身の経験を省いて、それを探り出す助けをしてはいけません、追放されるに値するくらい最低な行為でしょう」

「だからもうその話は止めて稽古をしましょう、ただ弓を引くのは、あなたではない、それなのです」

門下生baku
・・・・・

その後しばらく時を経て、ある日突然、師範はbakuに言ったのです。

師範
「今しがた、それがいました」

自分であって自分ではない者が行うものである。

 

 

阿波研造の教え④

師範

「すべての射を的に当てようとしてはいけませ

門下生baku
狙っていたものがすべて当たることは良いことではないのですか?
師範

「すべての射が的にあたるならば、あなたはそれを見せ物にしています、それは弓道ではなく曲芸なのです」

「あなたの心にある大当たりを追放して下さい」

 

当たった、当たらないかだけで判断するのは非常に危険である。
良いアプローチであっても外れることもあるし、逆もまたしかり。

 

 

阿波研造の教え⑤

師範

「悪い射に腹を立ててはいけません」

「良い射に喜んではいけません」

「弓を射ることに快と不快を分けてはいけません」

「あなた自身、快と不快を行き来してはいけません」

門下生baku
アプローチの良し悪しで感情的になってしまうのは当たり前のことかと思います、何よりつまらないです(-_-;)

良いアプローチ、悪いアプローチで感情的になってはいけない。
当てることに、良い悪いを分けてはいけない。
感情を起伏させてはいけない。

最後に

冒頭にもお伝えしましたが、まさに何かを極めるには、必要なことが書かれている内容でした。

反復を繰り返すことで、無の境地に至り、そこから繰り出すことができる一連の所作。

結果を気にする暇もなく、その立ち振る舞いを続けることで達人になっていきます。

そうすることで結果は、後から付いてくるのではないでしょうか。

ことトレードに関しては、外れることが絶対にあると考えれば正にトレーダーにピッタリの書籍です。

・1つのことに集中できずに、今自分が何をすすべきか分からない人。
・何に集中すればいいか分からない人
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サイクルトレーダーbaku

FXを始めた当初は、希望に満ち溢れていましたが、いざフタを開けてみると、全く勝てず、数年負け続け、一戸建てが買えるほどの金額を失ってしまいました。 欲望の赴くままではどうしても勝てないことを知り、自分の弱さの克服、客観的なものの見方を学び、立て直しすることが出来ました。 当ブログでは、自分が今まで歩んだ道を記し、自分なりの視点から相場情報発信しています。訪れた方の少しでもお役に立てれば幸いです。

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