阿波研造の教え①
「素早くただ息を吸い、お腹が適度に膨らんだら、しばらくの間息を止めて、ゆっくりと吐くことだけに集中して下さい」
阿波研造の教え②
「弓を射ることに、筋肉を強めるためではないことに注意していください」
「弦を引くのに全身の力を働かしてはなりません」
「ただ両手にだけ仕事をさせるようにして腕と肩の筋肉は、力を抜いたままで、まるで何も関わりのないかのように見ていることを学ばなければなりません」
「これができて初めて引き絞っていることが精神的になるための条件を一つ満たすこととなるのです」
阿波研造の教え③
「弓を引き離すときは意識してはいけません」
例えば「熟したような果実の皮が弾けるように手を開いて下さい」
例えば「雪が降り積もった笹の葉っぱから雪が落ちるように放って下さい」
例えば「弓の上は天を突きさし、下は台地を突き刺して、その真ん中にある弦を引いて下さい、あなたではなく、天と地が弓を引いているのです」
「それが分かった時は、あなたは私を必要としません」
「そして私があなた自身の経験を省いて、それを探り出す助けをしてはいけません、追放されるに値するくらい最低な行為でしょう」
「だからもうその話は止めて稽古をしましょう、ただ弓を引くのは、あなたではない、それなのです」
その後しばらく時を経て、ある日突然、師範はbakuに言ったのです。
自分であって自分ではない者が行うものである。
阿波研造の教え④
「すべての射を的に当てようとしてはいけませ
「すべての射が的にあたるならば、あなたはそれを見せ物にしています、それは弓道ではなく曲芸なのです」
「あなたの心にある大当たりを追放して下さい」
良いアプローチであっても外れることもあるし、逆もまたしかり。
阿波研造の教え⑤
「悪い射に腹を立ててはいけません」
「良い射に喜んではいけません」
「弓を射ることに快と不快を分けてはいけません」
「あなた自身、快と不快を行き来してはいけません」
良いアプローチ、悪いアプローチで感情的になってはいけない。
当てることに、良い悪いを分けてはいけない。
感情を起伏させてはいけない。
最後に
冒頭にもお伝えしましたが、まさに何かを極めるには、必要なことが書かれている内容でした。
反復を繰り返すことで、無の境地に至り、そこから繰り出すことができる一連の所作。
結果を気にする暇もなく、その立ち振る舞いを続けることで達人になっていきます。
そうすることで結果は、後から付いてくるのではないでしょうか。
ことトレードに関しては、外れることが絶対にあると考えれば正にトレーダーにピッタリの書籍です。
・何に集中すればいいか分からない人